ナイキの象徴となった”AIR”の歴史は1978年の”TAILWIND(テイルウインド)”から始まりました。ランナー志向から生まれた快適なランニングを実現する画期的なイノベーションはミッドソールの中に”エア”を取り込むことに成功。次世代クッションシステムとしてその歩みをスタートさせます。その後、現在では当たり前となった”ビジブルエア”を開発し”AIR MAX 1 (エアマックス 1)”に搭載。エアバッグを覗けるようになった空気感は視覚化へのアピールとしても成功しスニーカーの歴史に新たなページを刻みました。
90年代初期はまだまだ”エアマックス”はランニングシューズとしての意味合いが深く、現在のようにカルチャーとして根付いていたかは正直疑問です。”完売”となるようなモデルはほぼ皆無。ヴィンテージスニーカー”を愛好するコアなファン以外は(ヴィンテージファンの熱は今でもすごいですよね)スニーカー熱は高くなかったように記憶しています。
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状況にやや変化が見られたのは1992年のバルセロナオリンピック。世界中を熱狂させたドリームチームの出現でした。”マイケル ジョーダン”をはじめとするスーパースターが”オリンピックモデル”と呼ばれるバッシュを着用しその価格が高騰。それまではバスケットをやる人(筆者も当時たしなんでいました)以外はあまり興味を示されなかった”バッシュ”が脚光を浴び始め、ストリートで着用者が続出。ファッションに敏感な世代に広く浸透していきました。
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そして1995年、日本から世界へスニーカーカルチャーが発信されるという稀有の事件が発生します。当時スニーカーは海外、さらにヒップホップを中心に展開されていましたが、ここ”日本で”未曾有のスニーカーブームが吹き荒れ、世界中のエアマックスが日本に集まり始めます。そして、そのブームを引き起こしたのが今作”AIR MAX 95(エア マックス95)”通称”イエロー グラデ”。
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人体から着想を得た”セルジオ・ロザーノ”による斬新なデザインと美しいグラデーションは人目を引かずにはいられませんでしたが、それでもリリース直後はそこまで人気とはならず売れ残るところも。メディアや著名人に取り上げられた直後から枯渇化が進み価格も高騰。いわゆる”マックス狩り”と呼ばれる物騒な事件も続発し、飲食店や体育館などではうかつにスニーカーが脱げない事態となりました。30万ぐらいの値が付いた記憶がしているのですが、その他のカラーも人気に。怖くてやたらに履けませんでした・・・。
ブームの浮き沈みこそあれ、その時の名残が現在まで続いているのか、時代を超越しているのか、イエローグラデは幾たびも復刻を重ねているにもかかわらず相変わらずの完売続き。多少のデザインの変更があるなか2018年には”OG”仕様でのリリースということでその素材感とシルエットに注目が集まります。
日本国内では3月1日発売予定となっています。なお、同日にレッドベースもリリースされるようでそちらのカラーにも注目ですね!
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(こんな派生モデルも素敵でした)
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